四一七:「無限の至福」に満たされたアートマンが
    まさしく自分の本質と理解したならば
    真理を覚知したその者は、何を求めて、また何のために
    自分の肉体を甘やかそうとするだろうか?



詩句四一七【覚書】:★《全体の趣旨》肉体を快適に保とうとすることは、魂が肉体に奉仕していることである。その反対に、肉体を魂に奉仕させる、つまり魂の浄化の為に肉体を用いねばならない。それゆえ肉体が望むことではなく、魂が望むことを求めていく。肉体は主を悟ること、そして主への奉仕の為にあり、そのような理由ゆえに大切に扱うべきものである。肉体は主より貸し与えられたもので、それは主の所有物であり、自分の所有物ではない。それゆえ肉体を破滅させる苦行は否定される。なおこの詩句は、ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッドの中のヤージュルニヤヴァルキャの、次の言葉の反映である。 参考:「だが、アートマンを悟って、“私はそれである”と知ったならば、彼は何を求めて、また何のために、肉体の中で苦しむだろうか?」(BAU4‐4‐12)。