四〇一:唯一の「現実」は満々と広がり
    まるでカルパの終わりに出現する海のようだ
    変異せず、姿を持たずに、特性を持たない
    そのようなものに、どうして区分が存在しようか?



詩句四〇一【覚書】:★《まるでカルパの終わりに出現する海のようだ》「カルパ」とはヒンドゥー教における宇宙の周期で、ブラフマー神の昼の時間に相当し、人間の時間に換算すると四十三億二千万年になる。昼の時間が終わるとブラフマー神は眠りに入り、その時、全宇宙は水によって覆われ、そこには一面の水だけが存在するようになる。ここではブラフマンだけが宇宙に存在することの比喩として語られる。